中世西洋音楽
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モノフォニック音楽
グレゴリオ聖歌をはじめとするキリスト教の聖歌や、トルバドゥールやトルヴェールに代表される世俗音楽、アラブ世界との関連を持つスペインのカンティガがある。
グレゴリオ聖歌
9世紀から10世紀にかけて、フランク王国カロリング朝の時代に、ローマとガリアの地方聖歌を統合したもの。
グレゴリオ聖歌は、西方教会の各地固有の聖歌を駆逐し、ローマ・カトリック教会の公式な聖歌として、ローマ典礼に基づくミサや修道院の聖務日課で歌われるようになった。教皇グレゴリウス1世が編纂したと広く信じられていた。
西方教会の単旋律聖歌(プレインチャント)の基軸をなす聖歌で、単旋律、無伴奏の宗教音楽。教会旋法が成立し、8つの旋法で体系づけられる。
グレゴリオ聖歌の普及と覇権
現存する最古の楽譜史料は、9世紀後半のものである。それ以前は、聖歌は口頭で伝承されていた。
カール大帝は神聖ローマ皇帝となると、聖職者にグレゴリオ聖歌を用いなければ死罪とすると脅迫し、積極的に帝国内にグレゴリオ聖歌を広めて、聖権力および世俗権力の強化を図った。
885年には、教皇ステファヌス5世が教会スラヴ語を用いた典礼を禁止し、ポーランド、モラヴィア、スロヴァキア、オーストリアなどを含む、東方のカトリック教会支配域でもグレゴリオ聖歌が優勢となった。