歴史の父:ヘロドトス

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歴史の父:ヘロドトス

https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘロドトス

ヘロドトスの「歴史」とは、古代ギリシャの歴史家であるヘロドトスが紀元前5世紀に著した著作のことです。これは西洋文学における最初の歴史書の一つと見なされています。

ヘロドトスは、ペルシア戦争などのギリシャとペルシャの間の戦争や、古代エジプトやメソポタミアなどの地域の歴史について書きました。

彼のアプローチは単なる歴史の記録に留まらず、地理、民族、文化、宗教、伝承など幅広い要素を含む総合的な歴史記述を目指しています。そのため、「歴史」というタイトルは、古代ギリシャ語の「歴史」(”historia”)という言葉が、「調査」や「探究」といった意味も含むため、歴史だけでなく広範な研究や調査も含んでいると解釈されます。

ヘロドトス以前の口承文学

ヘロドトスの前にも歴史や伝承に関する口承があったことは間違いありません。たとえば、ホメロスの叙事詩『イリアス』や『オデュッセイア』には、古代ギリシャの英雄や神話、そして一部の歴史的な要素が含まれています。これらの叙事詩は、紀元前8世紀ごろに口承文学として成立し、後に文字によって記録されました。しかし、これらはあくまで神話や伝説に近い物語であり、歴史としての客観性や詳細な記録は提供されていません。

「歴史」の主な内容

  1. ペルシア戦争の描写:ヘロドトスは、ペルシア戦争に関する詳細な記録を提供しており、その中にはマラトンの戦い、テルモピュライの戦い、サラミスの海戦など、ギリシャとペルシャの間で行われた有名な戦闘が含まれています。
  2. 地理的・民族的記述:ヘロドトスは、当時の地理的特徴や民族の性格についても詳細に記述しており、彼が訪れた地域や文化についての情報を提供しています。
  3. 神話や伝説の記録:ヘロドトスは、歴史的な出来事だけでなく、神話や伝説についても言及しており、その地域の文化や信仰を理解する上で重要な要素として取り上げています。
  4. 政治・社会の解説:ギリシャやペルシャなどの政治や社会組織についても記述されており、当時の政治的構造や慣習、法律、経済などについての情報が含まれています。
  5. 民族間の対立や同盟:ヘロドトスは、異なる民族間の対立や同盟形成についても詳細に記述しており、それが歴史上の出来事や戦争の結果に影響を与えた要因として扱っています。

ヘロドトスの「歴史」には、様々な民族間の対立や同盟に関する記述が含まれています。以下にいくつかの例を挙げます:

  1. ギリシャとペルシャの対立: ペルシア戦争は、ギリシャ都市国家とペルシャ帝国との間の対立の最も有名な例です。ヘロドトスは、この対立の背景や原因、戦闘の詳細な描写を提供しています。
  2. ギリシャ都市国家間の対立: ヘロドトスは、ギリシャの都市国家同士の対立や戦争についても記述しています。たとえば、アテナイとスパルタの間で行われたペロポネソス戦争などがその一例です。
  3. バルバロイとギリシャ人の対立: ヘロドトスは、ギリシャ人がバルバロイ(非ギリシャ人)と呼んだ民族との対立についても記述しています。この中には、ペルシャ人やスキタイ人、エジプト人、フェニキア人などが含まれます。
  4. 同盟形成: ヘロドトスは、民族間の同盟形成についても言及しています。たとえば、ペルシャ戦争中にギリシャ都市国家が結んだ同盟や、テッサリア同盟などがその一例です。

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