相対的価値形態と等価形態

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相対的価値形態と等価形態

20ヤールのリンネル = 1着の上衣

又は、リンネル二十ヤールは、上衣一着に値する。

種類の相異なった二つの商品AとB(即ち上例でいえばリンネルと上衣)は、この場合の二つの相異った役目を演ずることは明かである。

即ちリンネルは右上衣に依って、その価値を言い現し、上衣はこの価値表章の材料として役立のである。

第一の商品は能動の役目を演じ、第二の商品は被動の役目を演ずる。

第一の商品の価値は、相対的価値として表現されている。

言すれば、それは相対的の価値形態に在る。

第二の商品は等価として作用する。

換言すれば、それは等価形態に在る。

リンネルと上衣は質的に異なり、人間生活において全く異なる便益を果たす使用形態であるが、その価値を比較し交換関係することができる。

この場合の商品体は、使用形態ではく価値形態として表される。

このとき、上記交換関係の式においては、リンネルは上衣によってその価値が「想定的」に現された「価値形態」なので、「相対的価値形態」と呼ぶ。。

一方、リンネルの価値を相対的に現した上衣は、その価値が上衣とは質的に独立して評価された「等価物」でなければならず「相対的価値形態」とは対照的に「等価形態」と呼ばれる。

もし、相対的価値形態を表す等価形態が、全商品共通の「平均的労働」であって、「リンネル20ヤール=労働力10日」で現すことができれば、この時労働力で対照されたリンネル20ヤールは「絶対的価値形態」と呼ばれるかもしれない。


(等価形態という)等価として作用するこの他の商品は、同時にまた相対的価値形態に在り得るものではない。

この商品は、自己の価値を言い表すものでなく、ただ他商品の価値表章の材料たるに過ぎぬのである。

左辺と右辺を逆にすれば、相対的価値形態と等価形態は逆になるが、この式を前提にして、二つの解釈することは許されない。

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