資本は量が同じでも、四種類の用途のどれに使われるかによって、直接に雇用する生産的労働の量が大きく違い、社会の土地と労働による年間生産物の価値を増やす割合も、大きく違う。

国富論第二編第五章 資本のさまざまな用途

資本の四種類の用途とは、その投じる対象、いわゆるサプライチェーンに応じて

①農業、漁業、工業、②製造業、③商業(卸売業、運輸業)、④小売業、サービス業

に分けられる。

そして、その価値(生産的労働の量)が高い順番はサプライチェーンの並び順とは逆になり、①の農業経営者の場合が最も多いという

同じ量の資本で雇用する生産的労働の量は、農業経営者の場合がもっとも多い。

国富論第二編第五章 資本のさまざまな用途

商品の価値=生産的労働の価値

商品の価値を表す生産的労働の価値は、一般に平均的な労働者による労働の量で表される抽象的な価値である。

そして、たとえば、熟練した労働者による労働は、平均的な労働者と同じ労働時間であっても、投じられた労働の量は多くなるので、その商品の価値は高くなると考える。

したがって、商品の価値は、熟練労働者による労働の量は、平均的な労働者による労働の量に換算して表されることになる。

同様に、機械・設備など固定資産や器具・道具によって生産性が向上した場合も、それら固定資産などに投じられた価値を、平均的な労働者の労働に換算して付加した労働の量が、生産される商品の価値となる。

農業経営による土地生産物の価値は、経費のかからない自然の働きによって「とくに賃金が高い労働者の生産物と同様の価値」が平均的な労働者の労働の量に換算されて付加される。

この自然の働きによる価値が平均的労働者の労働の価値に換算されるので、その生産的労働は、他の資本の付加価値と比較して経費もかからずとくに高い価値になる。


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