日本の歴史#1
日本国、アジア唯一のG7に参加する先進国である
しかし、我が国が現在おかれている状況は、アダム・スミスがよくいう「自然」に発展してきた場合を考えると「豊か」といえるのだろうか?
あくまでその他の国、とくに欧米と比較して「豊か」といえるかどうかである。
イギリスを比較対象として
国の発展の度合いを歴史的に比較する場合、ヨーロッパが本格的に大航海時代に入った16世紀頃からの日本の状況から見ていくのが妥当だろう。
とくに、日本と同様に島国であり国土面積も似通った「イギリス」と比較して、日本の歴史を考察するのがわかりやすいと思う。
とういうのも「国富論」こういう一節をみつけたからだ。
主権者は使える手段をすべて使って、地主と農業経営者の関心を高めることに、主に関心を向けるべきである。
そのためには、地主と農業経営者が各自のやり方で、各自の判断にしたがって、自己の利益を追求できるようにすべきだ。
それぞれの努力の報酬を十分に得られるとの保障を最大限に与えるべきだ。
そして、国内の全地域にわたって安全で容易な陸運と水運を確立するとともに、他国への輸出の自由を最大限に確保することで、国内の生産物のすべてに広範囲な市場を切り開くべきである。
国富論第5編第二章第二節第一項その一 地代に対する税金
アダム・スミスがこれを書いたのは、18世紀の後半のことである。
この頃のイギリスはすでに、地代にかかる土地税は「金銭」で払っていた。
つまり、農業経営はすでに金銭収入を得られるようくらい「余剰生産物」があったということだ。
日本の18世紀後半の農業経営はどうだったのだろうか。
もちろん江戸幕府による「江戸時代」である。