ピアノ体験レッスン#2
ピアノの体験レッスン第二弾
今回は「ゆっくり、ちゃんと弾きませんか?」とアドバイスを受けた。
もしかしたらこの一言で、「独学の壁」をまた一つ越えることができたかもしれない。
自分のピアノの練習は、プロのCDの真似をするという「聴き弾き」、だからどんどん速く弾きたくなる。
楽譜はiPadに取り込んで、Apple Pencilで音名やポイントを書き込むのだが、
運指を覚えたら鍵盤に集中して楽譜は見なくなるので消してしまう。
つまり、せっかく何か書き込んでも、楽譜をちゃんと見てちゃんと弾くような練習はあまりしていなかったのだ。
もちろん、できないところはゆっくり弾いたり、弾いていて何かおかしいところは楽譜を確認することはあったが、「ちゃんと」弾けるまでの練習はしていなかった。
そして、そのうち楽譜はまったく見なくなって速く弾く練習ばかりししまう、ちゃんと弾けていないのに・・・・。
「楽譜を見ないのはいいけれど、それはちゃんと弾けるようになってから」とも言われた。
なんでもそうだが、応用動作は「ちゃんと」できるようになってからなのだ。
野球のバッティング、ボールをよく見て、バットの芯に「ちゃんと」捉えることができるようになってからホームランをねらうものだろう
最初からホームランを狙って大振りしてたら、いつまでもホームランはうてないだろう。
一音一音の美しさ
それ以来、ゆっくりちゃんと弾くような練習を始めている。
これが意外とおもしろい。
そして、指の練習と思っていたHANONも心地よく聴こえるようになってくるのだ。
これまで自分は、ピアノは「自分のために弾いてるだけで、誰かに聞かせるために弾いてるんじゃない」と粋がってきた。
だが、自分のために弾きながら、自分が「聴いても心地よいと感じる音」を出すように心がけるべきなのだろう。
弾けば弾くほど聴こえる音がよくなってくれば、自分が成長しているのがわかってくるはずだ。
グールドのインベンション
話は少し違うのかもしれないが、グールドのインベンションを聴いてると、一音一音を大切に自分の耳でちゃんと聴きながら弾いてるように聴こえる。
楽譜には四分音符=120という速度指定だが、グールドはおそらく60〜70で弾いている。
楽譜の解説にも、指定よりも遅く弾くくらいでいいと書いてあったが、グールドはおそらく他の誰よりも遅いテンポで弾いている、いや、弾いてるように聴こえる。
音楽にかぎらず、すべての物事の捉え方・感じ方は、その人のもつ感性と認知(考え方)で変わってくる。
グールドのインベンション、私にはグールドが何かしら音楽の本質的な、もしくは神に通じるような形而上学的な、人間的には哲学的な「何かを探しながら」鍵盤を一つ一つ弾いているように聴こえる。
グールドのバッハに対するあくなき研究なのか、別に何も意識はしていないのかわからない。
もしかしたら、感性と理論、そして人間の興味とそれに対する努力が一致したのかもしれない
パソコンの「ピアノ打鍵法」
先日の第一関節の話からの余談だが、仕事上のパソコンのキーボードも「ピアノ打鍵法」と命名して「誤字」がないように心がけているがその効果のほどは謎である(ただ疲れるだけかも・・・・)。