日本のワイン

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日本のワイン

https://ja.wikipedia.org/wiki/日本のワイン

日本のワインの特徴

日本産ワインは、ヨーロッパ産ワインに比べて、含有する有機酸塩が少ないと言われてきた。これは日本のワインが主に原料とした甲州種のぶどう由来の有機酸が欧州種と比較して少ないためと考えられる

一方で、欧州系のぶどうと比較して、甲州種から造られたワインは、香りに乏しく、凡庸と言われてきたが、近年、醸造技術の進歩と、ぶどうの収穫時期の適正化、ブドウの糖度向上、産地ごとの特徴の把握などにより、世界的に評価される日本ワインが醸造されるようになってきている

国産ブドウの種類別の使用量で一番多いのは甲州で、次にマスカット・ベーリーAナイアガラコンコードデラウェアメルローシャルドネ、キャンベル・アーリーの順になっている

「甲州」(国産ブドウ)

江戸時代以前は生食専用であったが、明治期のワインの醸造技術が伝わると、出荷に向かない果実などを利用した勧業政策が山梨県庁主導で行われ、ワインの醸造が行われるようになった。ほとんどが、甲州種によるものであったが、その後、ワイン用の葡萄も栽培されるようになっていった

太平洋戦争後の日本では、生食用にはデラウェアコンコードなど、米国から導入されたぶどうや、新しく改良された巨峰ピオーネなどのほうが人気品種になり、また、ワイン用にも、メルローカベルネ・フランシャルドネなど、フランス系の品種が多く栽培されるようになってきた。しかし、何百年も人々に親しまれてきた甲州種に愛着を持つ人も多く、山梨県を中心に生食用にも販売されている。

「マスカット・ベーリーA」

アメリカ系生食用品種のベーリー種とヨーロッパ系生食・醸造両用品種のマスカット・ハンブルク英語版)種を掛け合わせたものである[7]。マスカット・ベーリーAとブラック・クイーン種の2品種は日本で広く栽培されるようになり、日本産赤ワインの代表品種とされている


日本のワインの問題点

日本生産ワインの原料は、72.0%が輸入原料(果汁、ワイン)、28.0%日本産原料で、内訳は25.9%が日本産の生ぶどう、1.7%がその他となっている。

また、メルローシャルドネなどの国際品種を中心に、ヨーロッパの国際コンクールで評価されるワインも長年作られてきた。ただし、長い間、日本国内で「国産ワイン」として売り出すための基準は、酒税法の他には、酒造業界の自主基準しかない状態だった。このため、輸入されたブドウや濃縮果汁を使用したものを使用して、日本国内で醸造されたワインも「国産ワイン」に含まれていた。

(1)生食用のぶどう農家が安価な醸造用ぶどうの生産に乗り気でなかったこと。

(2)農地法の規制があって、醸造メーカが直接自社農場を持ちにくかったこと。

(3)1970年代の自由化の流れもあり安価な輸入果汁や輸入ワインの入手ができたこと。

これらの要因があり大手のワイナリーに限らず中小のワイナリーも含めて、輸入濃縮ぶどう果汁や輸入バルクワインを使用した安価なワインを国内製造(国産)ワインと称して製造してきた。

一方で、従来、ブドウの生産地でもワイン製造は出荷できない、生食用ぶどうの処分方法という位置付けが長く、良質なぶどうを使用したワイン製造に結びついてこなかった[17]。このため、消費者の間では国産ワインについて、「安かろう悪かろう」というイメージが根強く、日本のワイン産業の成長を長年阻害していた。


日本のワインの評価と今後

このように、ワインについての統一的な法整備や規制が無いため、国際的に日本は「ワイン後進国」として見なされており、酒税法の中で上述のような工業製造が認められているため、輸入果汁の加工品にすぎない「日本産ワイン」が国内市場で広く流通している

スーパーマーケットコンビニエンスストアで販売されている「国産ワイン」の殆どは、このような工業製造によるワインであるが、世界基準では生ぶどうを原料とする醸造酒だけが「ワイン」となっており、日本で販売されている濃縮果汁の「国産ワイン」は、ワインとして認められていない。

日本のワイン産業の発展、ぶどう農業の活性化、税収の増加などの観点から、2010年代に入り、日本で栽培されたぶどう100%を使ったワインを「日本ワイン」と表示する流れも広まった[18]

2014年春、自民党主体で「ワイン法制に関する勉強会」が発足。国内法の制定に向けた準備を始めた[19]。これに引き続き、酒税法政令省令の改定により、日本国政府による原産地表示にかかる法的ルール整備がされた[20]

2018年から施行される日本ワインの呼称厳密化のルールでは、日本で生産された生ぶどう100%使用したワインのみが「日本ワイン」の名称を使用でき、原産地域の表示を行う場合には、その地域のぶどうを85%以上使用することが必要になる。


ワインの葡萄は生産地の土壌の影響を受ける

https://kikuzuming.com/keizai/kokufuron_p1.html

特別な品質のワインは商品価格が自然価格より高くなり、その差額のごく一部を通常以上の労働の賃金と資本の利益に充当し、大部分は地代として地主の収入になっている。

なぜなら、果樹の中で葡萄は特に土壌の影響を受けるので、ワイン価格が高くなるのは、労働や資本によってではなく、地主が所有する土地の土壌によるものだからである。

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