日本は豊かな国(今は)
https://www.nissay.co.jp/enjoy/keizai/135.html
この分析では「購買力平価」が日本は高いので「豊か」と言ってるように見える。
賃金が低下しても、物価も同じように低下(デフレ)しているから、購買力平価で諸外国と比較して「豊か」ということなのだろうか。
国会では野党が「賃金が上がっても物価が上昇して実質賃金は低下している」といって政府を批判することがある。
実質賃金(購買力)が上昇すれば生活が豊かになるのは間違いはない。
しかし、それが、「デフレ」によって維持されるのはいいことなのだろうか。
スミスは、国の豊かさは、「国富の量」という。
資本主義経済では「資本の量」がそれだ。
デフレで物価が低下し、円安で円の価値が低下すれば、国富である資本の量は、諸外国に比べ減少しているのではないか。
アダム・スミス「国富論」を読むと、労働賃金と資本(企業)の利益率は「成長している国」が高くなるという。
そして、労働賃金と資本の利益率は「鶏と卵」のように見えるが、実は「資本の利益」には「労働賃金」が含まれているという。
つまり。資本の利益はいわゆる国家ベースの「粗利」といっていいのかもしれない。
そして、その「粗利」はいわゆる「労働生産性」によって変動するのではないか。
近年において、労働生産性を向上させ「粗利」を増やすためには、「デジタル・トランスフォーメーション」(DX)という「ツール」を使うというのが一般的といっていい。
「豊かさ」とは、絶対的な価値観ではなく相対的なものであって、そして時代によって変化していくもの。
もしかしたら、今の日本の「豊かさ」は、諸外国と比べ圧倒的に高い「国債発行高(国の借金)/GDP」比率に象徴されるているのかもしれない。