法貨の意義

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法貨の意義

法律によって1シリングを1ギニーの法貨とすることは可能だ。

裁判所がこの法律にしたがって、法貨によって返済したとする債務者の主張を認めるからである。

だが、どのような法律によっても、商品を販売する者に対して、1シリングに1ギニーの価値があるものとして代金を受け取るような強制することはできない。

国富論第二編第二章 資本の性格、蓄積、利用

商業取引の場面で、法貨として価値の異なる通貨を同価値のものとして受け取るよう強制することはできない。

しかし、1シリング銀貨=1ギニー金貨として法貨の価値の比率を法律で規定すれば、たとえ債権者が金銀の価値が実質的に異なることを理由に代金を受け取らなかった場合でも、裁判所の判決によって代金の支払いが認められる。

イギリスの商取引では、イギリスの100ポンドが北アメリカのある植民地の通貨では130ポンドにあたり、別の植民地の通貨では一千100ポンドに当たるとされることがある。

この違いは、植民地によって紙幣の発行量に違いがあり、最終的な支払いと償還の時期と確実性に違いがあることに起因している。

北アメリカ植民地の法貨は、同じポンドであってもイギリスの法貨とは規定されていない。

よって、植民地との取引は国内取引ではないので本国と植民地の為替相場が存在する。

金銀通貨と紙幣が併用される金銀本位制では、植民地ごとの紙幣の発行量やその金銀通貨との交換の確実性によって為替相場が変動したものと考えられた。

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