税金に対する非難
フランスで現在の財政制度を非難するために書かれたパンフレットには、登記税の濫用を主要なテーマにするものが多い。
だが、不確実さは登記税の性格上、やむを得ないものだとは思えない。
国民の非難が根拠のあるものだとするなら、登記税が濫用されているのは、この税の性格のためではなく、税を規定した勅令か法律が明確に書かれていないために違いない。
国富論第五編第二章第二節 第1項と第二項への付録 土地、住宅、資本の価値に対する税
国民がある税金について、徴収額が恣意的であって不公平だと非難する場合、その税金自体が不確実なゆえに悪いというわけではない。
徴税官が恣意的だとみえるのは、徴税の方法が明確に規定されていないという税法の不備によるのが原因である。