円高と株式市場
高橋ダンによれば、「米国の利下予想」→「円高」→「東証グロース上昇」
ここのところ、おそらく米国大統領選「トランプ優位」という状況で、「米国の利下予想」が高まってきた
先週の金曜日からの急速な円高は、日本政府の為替介入とも言われるが、高橋ダンや海外の金融専門家はそうみておらず、討論会でのバイデンの失敗やトランプ銃撃で、トランプ勝利が確実になってきたからとも言われている
さて先週から7月18日(木)までの1週間の日経225とグロース指数を比べてみる
この1週間だけ見れば、明らかに日経225とグロースはリニアな動きはしておらず、負の相関が強い
特に、中央付近の15:00は先週木曜の引け、翌営業日は急激な円高の影響で日経225とグロース指数は全く逆の動きをしている
それまでプライム市場が上昇を続けて42000円台の最高値をつけたにもかかわらず、グロース市場は低落傾向、その貯まったポテンシャルが弾けたかのようにグロース指数は上昇局面に入っている
そして今日7月18日、さらに円高が進んみ(158→155)、日経225は800円以上下げて40000円代前半
グロース市場も若干下げて始まったが、プラス局面もあり揉み合ってる状況、日経225とはリニアな動きはしていない
じゃあ、なぜ円高=グロース市場なのか?
明確な答えは動画の中では「割安だから」というが個人的にはすぐに腑に落ちない。
NYダウとNASDAQなどググれば答えが出てくるかもだがそれはまたにして、現段階で個人的に思うに。
日経225はプライム市場、プライム市場の銘柄はその収益が「円安」の恩恵を受ける大企業。特に輸出、海外での売上によって収益が左右される
短絡的ではあるが、日経225は円高になると低落する指数と考えることもできる
一方、グロース市場はスタートアップ企業、国内市場で収益を上げている中小企業が多い
今のところ海外での売上がその収益を大きく左右する企業はほとんどないのではないだろうか
つまり、グロース銘柄は、円高の恩恵を受けて上昇しているわけではなく、「割安」というだけではなく海外での売上に依存していないのでリスクが低いから買われているに過ぎないのだろう
しかし、海外を見ていなければ日本国内市場だけでは成長は限られるし、実際、将来的に海外をマーケットとして見ている企業は買われていると思う。
ただし、「割安」の判断としては「PER」や「PBR」など客観的な指数があるが、それだけなら、これまでに買われて上昇して、「適正」または「割高」になっていてもおかしくない。
IPO銘柄を見てもわかるが、依然として初値を下回って推移している銘柄は多くあり、公募価格を割り込んで戻ってこない銘柄さえある
そういう銘柄は、上場以来「割安」を続けているということになると思うのだが。
当然ではあるが投資家にとっては「割安」に加えて「成長」という判断材料が必要である。
たしかに、円高によって影響を受けないグロース市場が買われたというのが現実かもしれないが、「個別株」はグロースに限らず「成長」という材料がなければ買われないし買ってはいけない
とにかく「成長」という材料を提示してほしい。
ただし、「成長できるマーケットがある」だけではなく(スタートアップ企業に多い気がする)「この施策を打てば必ず成長する」という、投資家を納得させることができる材料である
そしてその材料は「ファンタジー」ではなく「現実的」かつ「具体的」な施策であって、それを目にみえる形で「こまめに」「IR」して欲しいのだ
上場の条件になっている適時開示だけ、というIRはやめてほしい(グロースにも結構ある)
そうでなければいつまでも「割安」のまま、つまり株価は低迷したままで、「低ROE」「低配当」を続けて市場に「生き残る」ことだけがミッションのような(どことは言わないが、「スタンダード市場」に多いように思われる)一見優良?な銘柄だらけになってしまうと思うのだ