国鉄の債務は莫大に残っていた・・・
分割民営化によって処理すべき債務は、・・・・中略・・・・31兆4500億円に上った。・・・・中略・・・・6割に相当する25兆5200億円について、国鉄清算事業団が引き継いだ。巨額の債務に対し・・・中略・・・株式市場の低迷および土地価格の下落で、・・・・元本の処理すらできないまま債務総額は28兆3,000億円に膨張して償還スキームは事実上破綻し、国鉄清算事業団は1998年(平成10年)に解散した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/日本国有鉄道
1988年、国鉄が民営化されたのを契機にして、それまでの借金は「国の借金」として「国鉄精算事業団」に引き継がれた。だが、当初の国鉄の借金31兆円のうち25兆円を引き継いだ国鉄清算事業団は借金を28兆円に増やして解散してしまったことになる。バブル崩壊が原因であろうが、土地を売却して収益を得ていたにもかかわらず、その後の金利分さえも支払えなかったいうことになる。事業者としては、かなり情けない10年間である。
簡単に言えば、国鉄清算事業団は発足から10年後、全然仕事しないで解散していた(´∀`)・・・今頃気づくなよと自分にツッコミ
そういえば近年、バブル崩壊の時代、経営危機に陥った銀行が統合・再編されて国から公的資金が投入されたが、ほとんどの銀行がその公的債務を返済したにもかかわらず1行だけ債務を返済しきれずに(というか返済する気がなかったのか・・・)、SB Iグループに吸収されたことを思い出した
最終的に、国鉄の借金はどうなったか
国鉄清算事業団承継の長期債務償還には、・・・中略・・・、当初から13兆7,700億円は財源不足として国民負担とする計画だった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/日本国有鉄道
結局、償還不能となった債務のうち、政府保証付債務24兆2,000億円は、1986年(昭和61年)および1988年(昭和63年)の閣議決定に基づいて1998(平成10)年度の国の一般会計に繰り込まれ、・・・中略・・・、たばこ特別税収、一般会計国債費などを財源とした、国民負担による債務処理が現在も継続中である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/日本国有鉄道
当初の国民負担分13兆円は、国鉄民営化から10年後の国鉄清算事業団が解散する1998年は24兆円に膨らんでしまったということになる。
しかし、1988年の民営化以前の閣議決定で、すでに10年後には一般会計に組み込まれることが決まっていたようだ。これじゃあ・・・職員のやる気も・・・ねえ・・・・(´∀`)
つまり、30年以上経った現代、特別会計ではなく「タバコ税」や一般会計の「消費税」や「所得税」などを財源にして、国民が国鉄の借金を未だ(順調に!)返済中なのである
土地価格の下落、バブル時代の高金利やその後長く続いたデフレなど原因は色々と考えられるが、「じゃあどうすればよかったのか?」「他にやりようはなかったのか?」考えさせられる