自省録Ⅳ
自分自身の中に、簡潔で本質的な自然に従う信条を持つこと。
それをじっと眺めていると、あらゆる苦しみを消し去り、たちまち心が完全に安らかになってくるのである。
そしていい加減、心を鎮めたらどうだ。
君自身の内なるこの小さな土地に隠退することを覚えよ。
気を散らさないこと、緊張しすぎないこと、自由であること、人間として死すべき存在であること。
煩わしいのは、内心の主観からくるものにすぎないこと。
君の見るところのものは、瞬く間に変化して存在しなくなるということ。
多くの変化を見届けたことを思いひそめよ。